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「大丈夫ですか」は敬語?正しいビジネスマナー・言い換え表現を解説

ビジネスで考えなしに「大丈夫ですか」というフレーズを使っている方がいるかもしれません。

しかし、こちらは敬語表現としてはいくつか問題点があります。こちらでは「大丈夫ですか」は敬語なのか、他に言い換える方法はないのか、といった点について説明しています。

目次

「大丈夫ですか」は正しい敬語?

目上の人の体調を気遣ったり、自分の仕事を見てもらうときなどには「大丈夫ですか」と聞くことがあります。しかし、これが正しい敬語なのか不安に思いながら使っている方は少なくないでしょう。

こちらでは「大丈夫ですか」が果たして正しい敬語なのか解説します。

基本的には問題ない

「大丈夫ですか」そのものは敬語としては間違えた表現ではありません。丁寧の度合いについてはそれほど高くないのですが、これを言ったからといって相手の気分を悪くしてしまうような言葉とはいえないでしょう。

ただし、「大丈夫ですか」を使う場面をよく考えておかないと失敗する可能性があるため、その点には気をつけましょう。大丈夫のそもそもの意味をきちんと理解してからこちらの言葉を使うべきです。

若い人には「大丈夫ですか」という表現はよく好まれています。たとえばお店に行ったとしても、店員から「大丈夫ですか」と聞かれたことのある方は多いでしょう。それだけ定着している言葉であり、正しい敬語であると思われているのです。

疑いの気持ちが含まれる

「大丈夫」には確かである、しっかりしている、間違いがないという意味が含まれています。たとえば、相手の体調を気遣う際に「大丈夫ですか」と目上の人に聞くことは間違えではないでしょう。相手が体調を悪そうにしているのであれば、自然とこちらの言葉が出てくるはずです。

しかし、ビジネスにおいて「大丈夫ですか」を使う際には、仕事の進捗を確認したり、内容を確認する際に「大丈夫ですか」を使う場合があります。この場合は、相手を疑っているというニュアンスが含まれています。

目上の人や上司に対して「大丈夫ですか」を使うと、相手の能力を疑っているという意味に取られてしまう可能性があるのです。そのため、あまり親しくない上司や目上の人に「大丈夫ですか」を使う際には注意しましょう。

「大丈夫ですか」の使い方を解説

「大丈夫ですか」は実際にどういう場面でどんな相手に対して使うことができるのでしょうか。こちらでは主にビジネスにおいて「大丈夫ですか」を使うための方法について説明しましょう。

体調を気遣う

ビジネスで会った目上の人や上司が体調を悪そうにしているならば、そこで「大丈夫ですか」と使うことができます。これは相手が明らかに体調を崩しているように見えて、元気でなさそうなときに使える便利な言葉となるでしょう。

ただし、「大丈夫ですか」は明らかに体調が大丈夫でなさそうに見える相手には使うべきではないでしょう。相手からすると、体調が大丈夫でないのは見れば分かるだろうと思われてしまうからです。

たとえば骨折をしてギプスをつけているような方に「大丈夫ですか」と聞くべきではないでしょう。それは一目瞭然だからです。この場合は言い換えて別の表現を用いると良いでしょう。

確認をする

「大丈夫ですか」は確認の意味で用いることができます。ビジネスにおいて、特に上司に対していちいち確認しなければいけないことはたくさんあるでしょう。部下が勝手に行動することは基本的に許されないからです。その際に「大丈夫ですか」を使う場面は多いでしょう。

たとえばこれから会議があり、その際に用意した資料の内容を確認してもらう際に「これで大丈夫ですか」と使うことができます。これは資料の内容に間違いがないのかという意味となるのです。

あくまでも自分がしたことに関して評価してもらうという意味合いの使い方となります。この場合は、「大丈夫ですか」を使っても特に問題にはならないでしょう。

親しい相手にのみ使う

「大丈夫ですか」は一応丁寧な表現といえるのですが、比較的フランクな言い方となっています。そのため、親しい間柄にある上司に対して用いる場合は問題ないでしょうが、距離感のある上司や目上の人に対しては使うべきではないでしょう。

相手の体調を気遣う場合で緊急時には「大丈夫ですか」を使うのは問題ないでしょう。そのような状況で正しい敬語にこだわるべきではないからです。しかし、普通の場面で使う際には「大丈夫ですか」を使える相手は限られてくるでしょう。

初対面の相手や取引先の相手に使うにしてはフランクすぎる表現なのです。公的な場で使うには適していない言い方となっています。

「大丈夫ですか」と「大丈夫でしょうか」の違いと使い分け

「大丈夫ですか」の別の言い換えとして「大丈夫でしょうか」という言い方もあります。それぞれを漠然と使っているという方は多いでしょう。果たしてどのような違いがあるのでしょうか。

こちらでは「大丈夫ですか」と「大丈夫でしょうか」の違いや使い分け方について詳しく説明しましょう。

丁寧さが違う

「大丈夫ですか」は親しい上司や仲の良い目上の人に対して使うには問題ないのですが、それ以外の相手に対してはかなりフランクな表現となっています。そのまま使うには抵抗のある方もいるでしょう。そこで「大丈夫でしょうか」という言い換えをするのです。

「大丈夫でしょうか」は「大丈夫ですか」と比較するとより丁寧な言い方となっているのです。基本的に目上の人に対しては「大丈夫でしょうか」を用いた方が良いでしょう。これならば、敬語として成立しているからです。

柔らかさが違う

「大丈夫ですか」は場合によっては相手の能力を疑問視しているように思われるかもしれません。そのような棘のある強いニュアンスが含まれてしまうかもしれないのです。ビジネスの場で目上の人に用いると不快に思われるかもしれません。

一方、「大丈夫でしょうか」の場合はより柔らかなニュアンスとなります。「です」よりも「でしょう」の方がより丁寧な言い方となっているのです。そのため、相手を責めているようなニュアンスはなくなるでしょう。

「大丈夫でしょうか」の方が無難

ビジネスの場においては「大丈夫でしょうか」を基本的に使うべきでしょう。「大丈夫ですか」では相手の気分を害してしまったり、嫌な気持ちにさせてしまう可能性があるからです。目上の人に対して使うには失礼な要素があるからです。

ただし、親しい上司に対しては「大丈夫でしょうか」では丁寧すぎてよそよそしすぎると思われるかもしれません。親しい間柄では丁寧すぎる表現は逆効果となるのです。この場合は「大丈夫ですか」でも構わないでしょう。

社外の人間に対しては「大丈夫ですか」を使わないように気をつけましょう。距離のある人には、より丁寧な表現を用いるべきなのです。

「大丈夫ですか」「大丈夫でしょうか」の類語・言いかえ表現

「大丈夫ですか」も「大丈夫でしょうか」もビジネスの場においてふさわしくない場面はたくさんあります。「大丈夫」にどうしても相手を疑問視するニュアンスが含まれるからです。

こちらでは「大丈夫ですか」の類語や言い換えの表現について紹介しましょう。言い換えの方法を覚えておけば、より敬語としてふさわしい言い方ができるようになります。相手に失礼にならなくなるでしょう。

「よろしい」や「いかが」を用いる

「大丈夫ですか」の言い換えとして「よろしい」や「いかが」が使われることがあります。これらはより丁寧な表現となっています。体調を聞くならば「大丈夫ですか」でも構わないのですが、それ以外の場合には「よろしい」や「いかが」を用いた方が良いでしょう。

「よろしいでしょうか」や「いかがでしょうか」という言い換えができます。これならばきちんとした敬語といえるでしょう。相手に対して失礼にならないのです。「大丈夫」のように相手を疑問視するようなニュアンスも含まれていません。

「よろしい」は良いという意味があるため、「いかが」よりも狭い意味となってしまいます。そのため、「いかが」の方がより広い範囲で用いることができるでしょう。

問題ございませんか?

確認を取る際にはこのような言い換えもできます。こちらは「大丈夫ですか」とほぼ同じ意味となるでしょう。ただし、より意味は狭まっています。問題の有り無しを尋ねるときにしか用いることができないからです。

この「問題ございませんか」にもいろいろなバリエーションを考えることができます。「問題ございませんでしょうか」とより丁寧にすることができます。もう少し軽い言い方だと「問題ないでしょうか」と言い換えることもできます。

「問題ありませんでしょうか」という言い換えもあります。「問題ありませんか」は「大丈夫ですか」と同様にフランクな言い方となるため注意しましょう。

ビジネスで目上の人への確認の注意点

ビジネスでは目上の人に確認を取るという機会がたくさんあります。そんなときにどのように確認すればいいのか迷ってしまう方は多いでしょう。「大丈夫ですか」では駄目な場合もあります。その場合は言い換えなければいけません。

こちらでは目上の人への確認の際に注意しておくべき点について紹介しましょう。

しつこく確認しない

ビジネスで何か不安なことがあると、つい何度も確認をしてしまうことがあるかもしれません。しかし、それを頻繁にしてしまうのは目上の人が不快に思ってしまうかもしれないでしょう。一度言ったことをもう一度繰り返したくないという方は多いのです。

何か確認をしたときには、そのときに言われたことは必ずメモをするようにしましょう。たとえば仕事の仕方について何度も確認をするのは、あなたが無能な人間だと思われやすいでしょう。

本当に必要なときにのみ確認をするべきです。無闇に確認を取るのは、ビジネスでは避けるべきでしょう。

明確な聞き方をする

たとえば、ただ「大丈夫ですか」と聞くだけでは、それは一体何を確認しようとしているのか分かりません。実際にこのような確認の仕方をする人がいるのです。これでは目上の人があなたに聞き返す必要があるため二度手間となってしまいます。

「大丈夫ですか」や「よろしいですか」と聞くだけでは、それが仕事のことなのか、それとも体調について確認しているのか分からないため、必ず何を確認しようとしているのか、その対象を明確にしておきましょう。そうすれば目上の人は返事をしやすいです。

相手や場所によって言い換える

こちらで紹介してきたように相手に確認を取る際の言い回しはたくさんあります。そのどれを選択するべきなのか悩んでしまう方は多いでしょう。相手や場所によってきちんと言い換えるべきです。

相手との関係性は大事です。いつも親しくしている直属の上司と取引先の目上の人では、使うべき言葉は当然異なります。基本的にはより丁寧な言い回しをしておけば問題ないでしょう。

相手との距離感については、あなたが親しいと思っていても、相手は親しいと思っていないかもしれません。また、親しい相手であっても、社内と社外では言葉遣いは変えるべきでしょう。TPOに応じて臨機応変に言い方を変えてください。

「大丈夫ですか」の英語表現【ビジネス】

最近はビジネスで英語を用いる場面が増えています。英語で相手に確認を取りたいというケースは多いでしょう。そのときに「大丈夫ですか」の英語表現を使えればとても便利です。しかし、英語表現についてあまりよく分からないという方は多いでしょう。

こちらは英語で相手に確認を取るときに、「大丈夫ですか」と同じように使える便利な表現について紹介しましょう。英語表現を覚えて、実際に活用してみてください。

相手の体調について確認する英語表現

もしビジネスで出会った人の体調を気遣いたいときには、「Are you OK?」や「Are you all right?」といったフレーズは定番となっています。これらのフレーズを用いることで、相手に「大丈夫ですか」と尋ねることになるのです。

英語の場合は日本語のように敬語表現について気にする必要はありません。相手が目上か目下かで言葉遣いを変えるという習慣は英語には存在しないからです。

そのため、相手が目上の人であっても、気軽に「Are you OK?」と聞くことができます。この点は日本語よりも英語の方が楽な点といえるでしょう。

仕事で確認をしたいときの英語表現

仕事で何かを確認したいときの英語表現は簡単です。「Are you all right with this?」というフレーズを使えばよいのです。したがって、体調を確認するときのフレーズとほとんど変わりはありません。この「with this」を言い換えることでさまざまな応用ができます。

念を押して確認したいときには「Are you sure it’s all right?」というフレーズを用いましょう。これで最終確認ができます。

敬語表現を使いこなそう

日本語にはさまざまな敬語表現があります。それらを臨機応変に使いこなしていくことがビジネスでは求められています。その状況にふさわしい言葉を使えれば、あなたは評価されるでしょう。

「大丈夫ですか」はどのような場合でもふさわしいフレーズではありません。こちらで紹介した言い換えや英語表現なども参考にして、TPOに応じた言葉遣いをしましょう。

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