身近な人が突然病気になったり、事故でケガを負って入院した時、焦らず落ち着いて考えましょう。自分も心配や不安で辛いですが、一番辛いのは入院する本人です。
相手の立場に立って、お見舞いのタイミングや手土産に持っていくものなどを選びましょう。
お見舞いには手土産を持っていこう
ある日突然、大切な家族や恋人、友人が病気やケガで入院したり、会社の上司や同僚、取引先の目上の人などのお見舞いに行く機会は、いつ誰に起こってもおかしくありません。
いざ病院へお見舞いに出かける時、あなたは手ぶらで行くのでしょうか。急な容態で一刻を争う時ででもなければ、「相手が喜ぶような手土産を」「入院中の不便や退屈を解消できるようなものを」と、手土産に持っていくものは何にしようかと真っ先に思い浮かぶのでは?
そんな時、「〇〇さんはいつも××が好物だと言ってるから、手土産として持っていくものはそれにしよう」「お見舞いに持っていくものや手土産と言えばお花。△△さんに似合うお花なら何でもいいよね」などと、持っていくものを安易に決めてしまって大丈夫ですか?
いいえ、ちょっと待ってください。その品、お見舞いの手土産として本当に適切ですか?
実はお見舞いの手土産として持っていくものの品選びやお見舞いの仕方には、気を付けなければいけないポイントがいくつかあります。
絶対知っておきたいお見舞いのマナー
お見舞いする相手が誰であったとしても、最低限のお見舞いのマナーというものがあります。
お見舞いされる側は、程度の差はあっても体調が悪い、療養中である、つまり普段とは違い心身が弱っている状態です。突然のことに混乱し、落ち込んだり、神経質になっていることも考えられます。
そして病院というほかの患者さんも大勢いらっしゃる場に寝泊まりしている状態ということをまず、念頭に置きましょう。そうすると、自然と手土産に持っていくものとしてNGな品や行動はぼんやりとですが想像できます。
たかがお見舞いとは言わず、相手の人に喜んでもらえて、なおかつ付き添いの人やほかの入院患者さんらにも迷惑をかけることのない、スマートなお見舞いのマナー、相手を元気づけられるような手土産選びを心掛けましょう。
次にそれらの具体的なケースを一つずつ見ていきます。
事前にお見舞いに行っても良いかを確認する
基本中の基本です。こちらはお相手の突然の入院で気が動転していたり、心配する気持ちでいっぱいで、「容態はどうなのか」「はやく会って顔が見たい」と、はやる気持ちを抑えられない心情になりがちです。
しかしまずは入院している方最優先で考えましょう。病状によってはお見舞いどころではない場合もあります。
必ず担当の医師、家族の方など状況を一番よく把握している人物に、お見舞いに行っても良いかどうかを確認しましょう。
大人数や小さな子連れでは行かない
お見舞いの許可が出たら、手土産を持って面会時間内に病室を訪れましょう。
そこは病院、しかも入院病棟なので、闘病中の患者さんがたくさんいらっしゃいます。静かに落ち着いて、なるべく短時間で済ませるのがベストです。
そうなってくると、大人数での面会、騒いでしまう小さなお子様同伴というのは避けるべきです。
特に子供に関して言えば、大まかに言って中学生以下のお子さんは病室内へ入ることを制限している病院がほとんどです。なぜなら小さい子供はまだ色んな感染症にかかる時期であり、一見元気に見えても体内にウィルスを持っていたりするからです。
病気で極端に免疫力の落ちた患者さんの場合、大人であっても簡単にそのウィルスに感染するリスクは高いです。
ただ病状や病院の方針によっては、肉親で一人までならOKであるとか、面会室では可能であるとか、個々で決まりが異なるので、病院からの指示に全面的に従いましょう。
社会的地位の高い人に対しては同伴者を連れていく
家族や親せき、友人など、比較的近しい人のお見舞いであればそこまで神経質にならなくても良い場面でも、お相手が会社の上司やお偉いさん、または取引先の目上の方であった場合などは話が違ってきます。
あなたは着ていく服や身だしなみに最大限気を使い、手土産として持っていくものはどうしたらよいかと周りの人に相談するでしょう。
そうしたことももちろん大事ではあるのですが、目上の方のお見舞いに行くときに忘れないでほしいのが、一人では行かないということです。目上の方、ビジネス関係のお相手のお見舞いには必ず同伴者と行くのがマナーとされています。
特に目上の方が女性である場合、男性が一人でお見舞いに行くことは大変失礼にあたるので、気を付けましょう。
お見舞いに持っていくのは「お花」でOK?
お見舞いの手土産に持っていくものとして最も無難と思われている「お花」ですが、花屋さんへ行ってみると実に色んな種類の、色んなお花が売られています。何をどうやって選べばいいのでしょうか。
色、形、香り、切り花か鉢植えか、果ては花の名前に至るまで、お見舞いに持っていくもの、お見舞いの手土産としてふさわしいお花、ふさわしくないお花があります。
ぜひ知っておいて、お相手に失礼のないようベストなお花選びをしましょう。
こんなお花は「NG」
お見舞いに持っていくものとして、まず思い浮かべる手土産といえば「お花」です。
ご存知と思われますがお花の癒し効果というものは抜群で、きれいな色や香り、生命力を感じさせるさまなど、病気やケガで辛い患者さんの気持ちをほぐし、やわらげてくれます。
しかしその反面、病室に飾る際に花瓶に生けたり、毎日水を替えるのには手間がかかってしまうのも事実。
素敵な香りも、体調不良の人には強すぎて気分が悪くなるもとになってしまったり、お見舞い相手や同室の方に花粉のアレルギーがある場合などは、より体調を悪化させる要因になってしまう恐れも。
手土産として持っていくものにお花を選ぶ場合、実はとっても注意が必要です。
その中でも特に、手土産の品として持っていくものにふさわしくないお花、手土産に持っていくものとしては避けたいお花とは、次のようなものがあります。
持っていくものNG①香りのきついお花
ユリなど強い香りのするお花はNGです。たとえお見舞いするお相手が好きなお花であったとしても、体調が優れない時に締め切った病室などでお花の香りが充満してしまうと、気分が悪くなってしまうことも。
もちろん病室が一人部屋ではなく大部屋で、他の患者さんもいらっしゃる場合などは特に気を使わなくてはいけません。
ユリのほかに、一般的に香りの強いお花はストック、スイセン、フリージアなどがあります。これらのお花は入院中に手土産として持っていくものには不向きと言えます。
持っていくものNG②不幸を連想させるお花
「花言葉」なんていうものがあるくらい、お花というものはひとつひとつが強い「メッセージ」を持っています。
例えば「シクラメン」は、名前が「死」や「苦」を連想させます。
椿やチューリップは、花が落ちるときにがくの部分から丸ごと落下してしまうので「首切り」のような不吉なイメージがあるとされます。
真っ赤なバラは血液を連想させるためNG。紫陽花は色が褪せていくことから、お見舞いに持っていくものとしては不向き。
菊は言うまでもなくお葬式に使われるお花とされますので、絶対に避けるべきでしょう。
以上のようなお花はお見舞いに持っていくもの、手土産としてはふさわしくなく、ただでさえ体が弱って心細い状態の患者さんに、大きな心的ダメージを与えてしまう恐れさえありますので、絶対に避けましょう。
持っていくものNG③手土産にお花が禁止の場合
お見舞いに持っていくものとしては定番中の定番と思われているお花(生花)ですが、手土産として持ち込むことを禁じている病院もあるのをご存知でしょうか。
理由は、花やそれを活ける花瓶の水の中に、「緑膿菌」と呼ばれる菌が繁殖しやすくなるからということです。
この菌は普段から土や植物、動物など色々なところに棲息しているもので、健康な人なら特に影響はないということですが、病気で免疫力の落ちた患者さんには感染しやすく、深刻な症状を引き起こす恐れもあるとのことです。
このことから、院内への生花の持ち込みを制限する病院が出始めたということです。お見舞いに持っていくものを検討する際、お花を手土産にしたい人は、その病院で禁止や制限のルールがないか事前に確認しておくとよいでしょう。
お見舞いの品に適したお花
お見舞いに持っていくものとして一番ふさわしいと思われていたお花の手土産が、思わぬところで持ち込みが難しいということが分かってきました。ではお見舞いに持っていくものとして、お花の手土産は完全にNGなのでしょうか?
いいえ、あきらめることはありません。何とかお花を手土産にする方法を考えましょう。そのためには、お見舞いの手土産に持っていくものとしてお花が「なぜいけないか?」を考え、いけない理由をクリアしている品を一つずつ探しましょう。
・においや花粉の問題があるため
・花瓶や水替えが必要なので手間がかかる
・緑膿菌と呼ばれる菌が繁殖しやすいため
これらの問題点を解決できれば、堂々とお花をお見舞いの品として持っていくことができるのではないでしょうか。
では具体的な候補として、次の二つはどうでしょうか。
手土産としてどう?アレンジメントフラワー
かごや花器などに、水をたっぷり含ませた専用のスポンジを入れて、そのスポンジに生花を差して活けてあります。
病室に花瓶がなくても、そのままポンと置くだけで飾ることができるのでとても手軽です。
水替えもスポンジに水を足すだけなので手間がかかりません。持ち運びも花瓶に比べて軽く、うっかり落としても花瓶のように割れて大惨事ということにもなりません。
手間をかけずに病室をパッと明るく彩ってくれるアレンジメントフラワーは、手土産に持っていくものとしては優秀です。ただ、水は使うので菌感染のリスクはゼロとは言い切れません。
手土産としてどう?プリザーブドフラワー
こちらはアレンジメントフラワーと見た目は似ていますが、いくつかの点でアレンジメントフラワーのデメリットをカバーしています。
まず、特殊な液につけて加工されているため、色鮮やかな見た目で枯れずに数年間持ちます。水も必要ありません。密閉された透明な容器に入れれば埃もたまらないので、ずっと新鮮な美しさを楽しめます。
これなら、香りや花粉などでお見舞い相手に不快な思いをさせる心配もなく、水を使わないので菌が繁殖することもありません。お見舞いに持っていくものとしてお花を希望するなら、最も理想的な手土産と言えます。
あえてデメリットを挙げるとすれば、お値段は普通の花束よりもお高くなります。
とはいえプリザーブドフラワーはおしゃれなデザインも多く、数年枯れませんので、退院後に自宅でも飾って楽しむこともでき、おすすめのお花の手土産です。
「お花」以外のオススメなお見舞いの品
入院生活をしている方へのお見舞いに持っていくものとして、お花以外のものを考えてみましょう。
喜んでもらえるような手土産にするためには、入院しているあの人が今置かれている立場、状況、どんな病気か、あるいはケガなのか想像すると答えが見えてきます。
入院中に食べたいものは何だろう、欲しいものやあると役立つものは何だろう、どんなことで困るだろう、入院生活が少しでも楽しくなるアイテムはないだろうか、など、あなたならいくつ思いつきますか?
お見舞いに持っていくものを考える時、以下の例もぜひ参考になさってください。
暇つぶしできる面白い本
入院期間中というものは、当然と言えば当然なのですが、ほとんどの時間をベッドでじっとして過ごさなければならず、時間を持て余してしまうことも多いです。
そんな時にお見舞いに来てくれた人が、退屈を忘れさせてくれるような面白い本を手土産に持ってきてくれたら、思わず飛びついてしまいたくなるでしょう。
では、お見舞いの手土産に持っていくものとして喜ばれるのはどんな本でしょうか。一例ですが、同じように病気をし入院、闘病した人の体験談を漫画などで綴った読み物をご紹介します。
入院生活に少しでも前向きになれるような内容のものがおすすめです。
おすすめの本①「ふいにたてなくなりました」
10万人に数人がかかると言われる難病「皮膚筋炎」にかかり、ある日突然立つことすらままならなくなった作者が、あらゆる困難とリハビリを乗り越えて社会復帰するまでを描いた漫画。
リアルな体験談であり深刻な内容ですが、作者の人柄により明るくさらっと描かれており、辛い入院生活に希望と勇気を与えてくれます。
おすすめの本②「命はそんなにやわじゃない」
20代でがんにかかり、余命宣告をされた作者。壮絶な闘病を経てがんを克服していく過程で、本当の自分の生き方を見つけ出し、逆境を受け入れあえてそれを楽しむスタンスでがんを生き抜く、等身大のリアルメッセージが詰まっています。
退院後はホノルルマラソンに出場したり、命のマガジン「メッセンジャー」創刊、現在シンガーソングライターとして活動するなど「やわじゃない」命を体現する生き方を通して、現在闘病中の人にもそうでない人にも、たくさんの勇気を与えてくれる本です。
テレビカード
退屈な時の暇つぶしといえば、何と言ってもテレビです。病室に一人だと静かすぎて、何か音が欲しいという時にも重宝します。
病室のテレビはプリペイド式の「テレビカード」がないと使用できないので、これをお見舞いの手土産にすればほぼ喜ばれることでしょう。お見舞いに持っていくものとしては鉄板アイテムと言えます。
購入方法は病院でスタッフの方などに尋ねるとよいでしょう。
テレホンカード
スマホなど一人一台携帯電話を持つことが当たり前になってから、すっかり見かけなくなったテレホンカードですが、入院病棟では携帯電話の発する電磁波が医療機器に影響を及ぼすおそれがあるとして、病室でのスマホなどの使用を制限しているところもあります。
どうしても電話したい時は病院内の公衆電話を使うしかないので、テレホンカードはお見舞いの品としていただくとありがたいです。
ペットボトル入りの飲み物
常温保存のきくペットボトル入りの飲み物はいつでも便利なアイテムですが、お見舞いに手土産として持っていくものとしてもピッタリです。
ジュースや炭酸入りのものは、病状によっては飲めなかったり、医師から制限されていることもあるかと思われますので、お水かお茶が無難です。サイズは療養中の体力のことを考えて、500mlより小さいものを選びましょう。
お好きな方も多く、体に優しいイメージのほうじ茶ですが、微量のカフェインを含みます。以下ご参考までに。
カットフルーツ
手土産に持っていくものとして、こちらも定番といえます。砂糖や塩分、脂肪分たっぷりのお菓子よりも果物のほうがヘルシーですから、お見舞いの品で持っていくものとして適したチョイスと言えます。
ただここでも気を付けることはあります。メロンやバナナ、スイカなどの大きなフルーツをそのまま贈るのは確かに見映えはいいですが、皮をむいたりお皿に盛りつけたりするのは結構な手間がかかります。
お見舞いの品で持っていくものとしては、そういう手間のかからないものを選ぶのがマナーです。あらかじめカットされたフルーツの盛り合わせなどは、ピックなども刺してあればすぐに食べられるため喜ばれるでしょう。
もちろん果物といえども食事制限の有無や、体調によっては口にできないというケースもありますので、事前に確認が必要です。
日持ちのするお菓子
お見舞いに手土産として持っていくものとして、お菓子も定番アイテムです。ただし注意する点がいくつかあります。
まずはお見舞いする相手が食べられるものであるのかどうか。入院前は大好物だったとしても、病状によっては食べられなかったり、医師から制限されている可能性もあります。手土産に持っていくものとして選ぶなら、事前確認が必須です。
それから、傷みやすい生ものなどはできるだけ避け、日持ちのするもの、さらに個包装されているものなら同室の患者さんにおすそ分けもできるため、なお喜ばれるでしょう。
ホールサイズのケーキなど大きいものは食べきれずに余ってしまったり、冷蔵庫が共有だったり小さかったりで、保存に困ることがあるので注意が必要です。
ふりかけなど
病院にもよりますが、入院中の食事というのは栄養重視で献立が考えられているため、人によっては物足りなかったり、味気ないと感じたり、飽きてしまうというケースもあるでしょう。
そうは言っても決められた食事メニューを摂らなければいけない場合などに、ふりかけや佃煮などの「ごはんの友」がお役に立ちます。
こちらももちろん厳しく食事制限の必要のある患者さんなどには向きませんし、手土産として持っていくものに選ぶのであれば、患者さんが食べられる食品かどうかの確認が事前に必要です。
CDやDVD
お見舞いする相手の好みなどがある程度分かっていて、友達など親密な間柄なら、好きなアーティストのCDや映画のDVDなども手土産に持っていくものとして良いでしょう。
この場合もちろん病室にプレーヤーがあること、DVDなどは長時間視聴が体への負担にならないかどうかの確認が必須条件になります。
また、病状や症状の重さにもよりますが、あまり内容の暗いもの、重いテーマのものは避け、軽い気分転換程度に楽しく観られるものがおすすめです。
図書カードや商品券
お見舞いの手土産に持っていくものとして、すぐに思いつくものといえば「病室で使えるもの」「入院中に役立つ、食べられるもの」が一般的です。それももちろん王道で間違いないのですが、意外に喜ばれるのがこちら。
図書カードや商品券など、自分で買うものを選べる有価証券は、何を買おうか考えるだけで楽しい気分になりますし、退院後に楽しみが待っていると思うと気持ちに張りも出るので、地味ですがおすすめできる手土産です。
タオルやスリッパ
入院生活に欠かせない清潔なタオルやスリッパ類は、毎日使うものでもあり、あって困るものではないので、お見舞いの手土産として持っていくものに迷ったら検討してみてはいかがでしょう。
色は、白や明るいパステルカラーなどが気分を明るくしてくれるのでおすすめです。また、スリッパはヒールのないもの、あまりパタパタと音がうるさくないものを選ぶとさらに良いでしょう。
ティッシュやウェットティッシュ
完全に実用品ですが、あればとっても助かります。
気を付けるべき点は、やはりお相手は普段の健康な状態ではないとうこと。香料の入っていない、パルプ100パーセントのものがお肌への負担が少なく安心です。普段自分ではあまり買わないような、ちょっと高級なティッシュなどもいいのではないでしょうか。
ただお見舞いの手土産に持っていくものとしては、これだけだとちょっと寂しい感じもするので、メインの手土産プラスおまけ的に追加で持っていくものに加えるとよいでしょう。
「これもダメなの!?」実はNGな手土産を知ろう
お見舞いに持っていく品の中でも、一見問題なさそうなものなのに、実はNGなものがあります。
以下に挙げる品は、ついうっかり手土産として選んでしまいそうになるようなものばかりなので、しっかりと覚えておいて、お見舞いの品として選ばないように気を付けましょう。
持っていくものNG!鉢植え
お見舞いの手土産に持っていくものとして、お花というのは定番中の定番だけれども、気を付けるべき点もたくさんあるということがわかりました。
付け加えて言うと、特に「鉢植え」が手土産に持っていくものとしてNGであることしてとはご存知でしょうか。
理由は、鉢植えの植物には「根っこ」があることから連想される「根付く」というイメージが「寝付く」という言葉を思い出させるため、「寝付いて病気がなかなか治らない、入院が長引く」という不吉なメッセージを含んでしまうからです。
このように、お見舞いの手土産に持っていくものとしては完全にNGな品があることは、ぜひ覚えておいてください。
持っていくものNG!パジャマなどの寝具
パジャマや寝具は毎日洗濯して使うものだし、特に入院中はたくさんあれば喜ばれるだろう。そう良かれという気持ちで、お見舞いの手土産として持っていくものに選んだとします。果たしてこれは正解でしょうか?
残念ながら答えはNOです。パジャマや寝具は入院しているからこそ一日中使用しているものなので、それを手土産に贈るということは長期入院をイメージさせ、縁起が悪いと思われかねません。
健康を損ねてやむを得ず入院生活をしている人の心理状態は、健康に通常の生活を送っている人からは想像もつかないほどデリケートになっています。
自分がもし相手の立場に置かれたら、と想像をふくらませて手土産をえらぶことを心掛けましょう。
持っていくものNG!ぬいぐるみ
これは特にぜんそくなど、呼吸器系疾患の患者さんにNGな手土産となります。言うまでもなくほこりがたまりやすく、細かい毛なども体調に影響しますので、お見舞いの手土産に持っていくものとしては不向きと言えます。
相手を思う気持ちが大切
あなたの身近で大切な人が、突然病に倒れた、事故で負傷した、そして入院した。そんな時あなたにできることは何でしょう。
医者ではないから治療はできない、神様ではないから時間を戻すこともできない。しかしできることがあります。それは相手の無事と治癒を願い、少しでも役立ったり、慰めになるような品を贈ること、励ましの言葉をかけること。
それが「お見舞い」という行為の大切な部分であり、相手を想う気持ちと言えます。だからこそお見舞いの品として持っていくものの選択は失敗のないように、本当に相手にとって必要な、役に立てるアイテムを選びましょう。
以下は19歳でがんが発覚し、現在も闘病中の山下弘子さんの記事です。病気になるということ、そこから一変してしまう人生を垣間見ると、入院して頑張っているあの人の気持ちに近づけるでしょう。