「やむを得ず」や「何が何でも」など、会社を辞める理由も人それぞれですが、辞める際の注意点はどのようなことがあるのでしょうか。そこで今回は理由とともに、辞める人の共通点・スマートな切り出し方・条件など「会社を辞める際のさまざまなポイント」についてまとめています。
会社を辞める理由や切り出し方を紹介!
ストレス社会である現代において、その原因は「仕事」であることが大半です。自身が原因であれば改善の余地もありますが、会社が原因の場合は転職を考えた方が賢明とも言えます。そこでここからは、今の会社を辞めて転職するケースなどの事例とともに、会社を辞める理由や辞める人の共通点、スマートな切り出し方を紹介していきます。
会社を辞める理由をランキングで紹介!
会社を辞める理由に「建前」と「本音」がある
退職を考えたときに、できるだけスムーズに辞めたいと願う人は少なくありません。そして、退職を切り出したときには、必ず「退職理由」を聞かれますが、この退職理由には「建前」と「本音」の2種類があり、スムーズに辞められるように面談で伝えるときは「建前の理由」を使うことがほとんどです。
会社を辞める理由とは?
人によって会社を辞める詳細の理由は変わってきますが、大きく分類すると大抵の退職理由は似た内容になります。自分が退職を考えたときに、どのような理由で辞めている人がいるかを知ることで退職時の参考になります。ここからは、どのような理由で会社を辞めるのか、ランキング形式で紹介していきます。
会社を辞める理由ランキング9位:パワハラ
会社を辞める理由ランキング9位は「パワハラ」です。パワハラとは権力を利用した嫌がらせを意味しますが、仕事のバランスが偏っていたり、残業が1人だけ異様に多かったりと、ストレスが自然と蓄積されていきます。また、残業が多くても残業代の支払いがないケースもあるため、体調を崩す前に退職することをおすすめします。
会社を辞める理由ランキング8位:将来性がない
会社を辞める理由ランキング8位は「将来性がない」ことです。仕事をする上で非常に重要となることが、自分と会社の将来性です。10年経っても給料が変わらず低いままであれば、自分で働く環境を変えることも大切です。
会社を辞める理由ランキング7位:福利厚生・勤務条件
会社を辞める理由ランキング7位は「福利厚生・勤務条件」です。入社するときにはあまり気にすることがなくても、働いてからその重要性に気づくものとして福利厚生や勤務条件があります。休日が取得できないこともあるため、勤務条件に不満があれば退職することも1つの手段です。
会社を辞める理由ランキング6位:評価
会社を辞める理由ランキング6位は「評価」です。仕事のモチベーションは、評価によって左右されると言っても過言ではありません。一生懸命頑張っても、評価者が適当な評価をつければ昇進することもありません。不当な評価が続くようであれば、職場を変えることもやむを得ない選択であると言えます。
会社を辞める理由ランキング5位:労働時間
会社を辞める理由ランキング5位は「労働時間」です。近年では長時間労働が問題になっています。そのため、労働時間が長すぎると体調を崩すことも多いため、改善策を考える必要があります。転職活動を同時で行うことができないケースがほとんどであるため、スケジュールを決めて退職することがおすすめです。
会社を辞める理由ランキング4位:仕事内容
会社を辞める理由ランキング4位は「仕事内容」です。毎日決まり決まった単純作業を行っていると不満が溜まりやすくなります。この理由で退職をする場合は、自分にはどのような職種が向いているかを調べ、必要な能力を身に付けることが重要です。
会社を辞める理由ランキング3位:働き方・社風
会社を辞める理由ランキング3位は「働き方・社風」です。今では在宅ワークや社外でも仕事をしやすい世の中になってきています。しかし、そのような世の中の動きに反して、古い考え方で柔軟性がない会社も少なくありません。また、働き方以外にも休日や終業後も会社の付き合いがある環境であれば、自分の時間が確保できないため、辞めたいと思う人が多くなります。
会社を辞める理由ランキング2位:人間関係
会社を辞める理由ランキング2位は「人間関係」です。この人間関係が理由となるケースは特に女性に多いものとなりますが、会社を辞める理由として非常に多く、パワハラやセクハラもこれに該当することも少なくありません。人間関係がストレスに感じるのであれば、転職するのも有効な手段となります。
会社を辞める理由ランキング1位:給与が少ない
会社を辞める理由ランキング1位は「給与が少ない」です。辞める理由で最も多いものとなり、大半の人が「生活する収入を確保するため」に働いているので、仕事内容・労働時間に見合わない給与であればモチベーションも下がります。実際に給与は自分に対しての評価と考えている人も多くいます。
外的要因が理由なら会社を辞めよう
会社を辞める「本音の理由」の共通点は、勤務条件などの「自分ではどうすることもできない外的要因」が原因です。外的要因ではなく、自分自身が原因で仕事が上手くいかない場合は、自分の努力で改善しなければ転職しても同じ課題にぶつかります。
会社を辞める人の共通点は?
会社を辞める人は決まった行動をする
会社を辞めると決意した人はある一定の行動を行います。自分の身の回りの人でも「そろそろ会社を辞める人」の行動には共通点があります。自分が会社を辞めるときの参考に、共通点を知っておいて損はありません。
会社を辞める人の共通点とは?
実際に会社を辞めることになった場合や、転職活動をする流れに大きな違いはないため、会社を辞める人の行動には共通点があります。このような行動を理解することで、同僚の相談に乗ることもできますし、自分が会社を辞めるときにも役立ちます。ここからは会社を辞める人の共通点を説明していきます。
社内での意見を発しなくなる
まず始めの会社を辞める人の共通点は「社内での意見を発しなくなる」です。会社を辞めると決めた人は「これ以上頑張っても」という気持ちになるため、社内で自分の意見を発しなくなることが少なくありません。
1人で過ごす時間が増える
そして続いての会社を辞める人の共通点は「1人で過ごす時間が増える」です。会社を辞めることを決意した人は、相談して引き止めに遭うことを嫌がるため、結果として1人で過ごす時間が増えます。特に転職活動を行っている方は昼休みにエージェントとやり取りするため、必然的に1人の時間が多くなります。
調べものが多い
そして続いての会社を辞める人の共通点は「調べものが多い」です。気が付くとスマホやパソコンで調べ事をしている人も、近々会社を辞める可能性があります。転職の情報や会社を辞める手続きについて調べることが多いです。
付き合いが悪くなる
そして続いての会社を辞める人の共通点は「付き合いが悪くなる」です。「どうせ辞める会社」という気持ちと、「転職に時間を割きたい」という2つの思いから、人付き合いが悪くなります。実際に在籍中に転職活動を行うとかなり忙しくなります。
資格の勉強を行う
そして続いての会社を辞める人の共通点は「資格の勉強を行う」です。長期的に会社を辞めることを考えている人は資格の勉強をし始めることが少なくありません。資格を取得すれば転職活動も有利になるため、通勤時間や空き時間を使って勉強することが増えます。
出社時間が遅くなる
そして続いての会社を辞める人の共通点は「出社時間が遅くなる」です。今まで時間に余裕を持って出社している人も、会社を辞めることを決意すれば、少しでも会社にいる時間を減らそうとし、出社時間が遅くなる傾向があります。
やる気のなさを感じる
そして続いての会社を辞める人の共通点は「やる気のなさを感じる」です。会社を辞めることを決意した場合、「会社に貢献する」という気持ちが失われます。そのため、周囲から見てもモチベーションが低下していることが明らかに分かります。
身だしなみを気にしている
そして続いての会社を辞める人の共通点は「身だしなみを気にしている」です。普段ジャケットを着ていない人が、小綺麗なスーツを着るようになった場合は、転職活動の選考を受けていることも少なくありません。
外出が増える
そして続いての会社を辞める人の共通点は「外出が増える」です。先程の行動と同じように、転職先の選考を受けたり、セミナーに出席するため外出が増えることが多くなります。営業部門であれば外出することに違和感がありませんが、それ以外の部署の場合、不自然な外出が増えることは「転職の準備をしている」可能性も否めません。
有給を取ることが増える
そして続いての会社を辞める人の共通点は「有給を取ることが増える」ことです。平日に転職活動を行うときに、外出ができない部署も多くあります。その場合は有給を取得して選考に臨むことが基本となるため、今までと違った有給の取り方が目立ちます。
帰る時間も早い
そして続いての会社を辞める人の共通点は「帰る時間も早い」ことです。会社を辞めるために、転職活動の準備や引っ越しの準備を行うため、無駄な残業はせず、帰る時間が早くなります。先程と同様に、仕事終わりの付き合いも悪くなることがほとんどです。
帰りに寄り道をしている
そして続いての会社を辞める人の共通点は「帰りに寄り道をしている」です。早めに帰る理由は、仕事帰りに転職エージェントと面談を行ったり、転職先の選考を受けていることが大半です。このように帰る時間が遅くなったり、寄り道している場合は会社を辞める時期が近い可能性があります。
仕事のマニュアルを作り始める
そして続いての会社を辞める人の共通点は「仕事のマニュアルを作り始める」ことです。特に指示がないのにも関わらず、自分の業務のマニュアルを作る人がいます。この場合は、退職をスムーズに行うために引継ぎ資料を作成している可能性が高いです。
机の片付けをする
そして続いての会社を辞める人の共通点は「机の片付けをする」ことです。マニュアルと同様に、会社をスムーズに辞めるために机の片付けを行います。もちろん気分転換や5Sを意識して行う人も少なくありませんが、私物のほとんどを持ち帰る場合は会社を辞める可能性が高いです。
書類を捨てるようになる
そして続いての会社を辞める人の共通点は「書類を捨てるようになる」です。机の周辺を片付けることと同様に、書類を小まめに捨てたり、シュレッダーするようになります。退職する際に処分に困るのは大量の書類です。
会社を辞める準備を始めることが多い
会社を辞めるためには引継ぎと片付けが必要になります。ここで紹介した共通点に複数該当する場合は、「近い内に会社を辞める人」といっても過言ではありません。もし、そのような人に話しかける場合は、相手の状況に応じた対応が求められます。
会社を辞める際の切り出し方やタイミングは?
会社を辞めるときに重要な切り出し方とは?
会社を辞めるときに重要になることは、会社を辞める旨を上司に伝えることです。円満に退職するためには適切な切り出し方を知っておくことが必要になります。実際に伝えることが遅くなることによって、トラブルになる可能性もあります。
退職する2週間前までに伝える
退職日に関する法律は民法になり、民法では退職日の2週間前までに会社を辞める旨を伝えれば良いと決まっています。実際に、会社は従業員が退職する旨を伝えたときに拒否することはできませんが、引継ぎなどの問題が発生し、交渉や引き止め、退職日の延長を受けることも少なくありません。
切り出すタイミングは就業時間外
会社を辞める話の切り出し方で重要なことはマナーを守ることです。会社を辞めることは、業務関係者に影響を与えることではありますが、直接業務と関係がないため、就業時間外に行う必要があります。担当する上司の行動を把握しておくこともポイントです。
切り出し方のポイント1:スケジュールに余裕を持つ
まず始めの切り出し方のポイントは「スケジュールに余裕を持つ」ことです。会社を辞める話の切り出し方で重要なことは、スケジュールに余裕を持って引継ぎなどを確実に行うことです。スケジュールに余裕を持つと、引き止めに遭う可能性が高いため、退職する強い意志も必要となります。
切り出し方のポイント2:転職活動の状況も伝える
そして続いての切り出し方のポイントは「転職活動の状況も伝える」ことです。切り出し方で重要なことは転職活動中であれば、その状況を伝えることも必要になります。引き止めに遭う可能性があるため、「辞めざるを得ない」状況を作ることが重要です。
切り出し方のポイント3:退職までのプランを話す
そして続いての切り出し方のポイントは「退職までのプランを話す」ことです。円満に会社を辞める話をするための切り出し方には、退職するまでの具体的なプランを出すことが重要です。実際に引継ぎや現在の状況を相手が知れば、トラブルにもなりにくいです。
切り出し方のポイント4:メールでアポを取る
そして続いての切り出し方のポイントは「メールでアポを取る」ことです。担当する上司が忙しい場合は、メールでアポを取る切り出し方が有効です。メールで退職の旨を話すのはマナー違反ですが、アポを取り確実に話す時間を確保することが重要です。
切り出し方のポイント5:相談はしない
そして続いての切り出し方のポイントは「相談はしない」ことです。切り出し方で重要なことは「相談」というワードを出さないことです。相談というワードを出すと引き止められたり、相手に有利な条件で話が進む可能性も生じてしまいます。
会社を辞める条件とは?就業規則について把握しておこう
会社を辞めるときに知っておきたいこと
会社を辞めるときには知っておくべきことが多くあります。その中でも重要なことは就業規則や労働基準法などの法律です。このような法律やルールを知っていることで、円満な退職を実現することができます。
法律関連をチェックしておくことが重要
退職するためには条件があり、その条件を満たしているかを法律に則って知っておくことが大切です。例えば、有期雇用の場合は基本的に期間内に辞めることはできません。無期雇用と違い、会社が退職を拒否すると辞めることはできません。
就業規則は所属会社のルールブックと思おう
上記のように、条件によって退職する流れなども変わってきます。従って、会社のルールブックのような存在である「就業規則」を把握しておくことが重要です。この就業規則に則った退職かどうかで、スムーズに辞められるかどうかが決まります。
就業規則は会社によって違う
就業規則に記載されている条件は基本的に企業ごとに異なりますが、書いている項目などは似ています。退職するときに重要になることは「いつまでに退職する旨を伝えるか」ということです。
就業規則で辞められないことも
先程のように、いつまでに退職する旨を伝えないといけないか条件を設定している企業は多くあり、大概の企業は退職日の1ヶ月前に設定しています。そのため、2週間前に伝えても辞められないケースもあります。
強引に辞めると不利になることも
民法では退職日の2週間前までに退職する旨を伝えることになっているので、強引に2週間前に伝えて辞めても問題ありません。しかし、転職先の会社と取引があるような場合は、悪い噂が流れるなど不利になることもあります。
就業規則よりも法律の方が強い
実際に就業規則は会社のルールになり、民法や労働基準法などの法律の方が効力は上になります。そのため、退職日2週間前のギリギリに伝えても、法律上では問題ありません。しかし、トラブルになるケースが多いため、注意が必要となり、極力避けることをおすすめします。
会社のルールを把握しておこう!
会社によって就業規則は変わりますし、ルールや条件も変わってきます。そのため、会社を辞めるときは法律や就業規則などをしっかり把握することが重要です。退職の準備の1つとして、余裕を持って調べたり行動することが大事です。
会社を辞める前に有給はどうすればいい?
会社を辞めるときに有給は重要!
従業員の権利であり、退職をする条件として議題に挙がるものに「有給」があります。有給を消化することは権利ですが、退職するときはこの有給消化に関してトラブルに発展しやすいため、注意が必要です。
有給は計画的に!
有給は消化せずに退職すると消失してしまうため、計画的に消化することが重要です。有給が残っている場合だと、有給を条件に退職日を延長させられるなど不利になることもあり得ます。退職を考える際は、同時に有給を確認することも大切です。
有給トラブルに注意!
実際に有給が残っているのにも関わらず、消化できずに退職日まで出社するケースも少なくありません。退職に関する引継ぎや条件を満たしていないとトラブルになりやすいため、余裕を持った計画を立てることが重要です。
有給を取るためには余裕があるスケジュールを
基本的に有給を消化できない理由は、有給を消化することで引継ぎができなくなることや、業務に穴が開いてしまい損失が生まれることです。そのため、良い条件で退職するためには余裕が重要です。
1ヶ月から2ヶ月の猶予があると安心
良い条件で退職するためには1ヶ月から2ヶ月の猶予があるとスムーズに退職できます。実際に有給を全て消化し、退職日と同時に転職先へ入社することが理想といわれているため、退職日まで猶予を持つことも大切です。
良い条件で辞めるためには行動あるのみ!
良い条件で辞めるためには、スムーズに辞めるための環境を自分で作る必要があります。そのためには、退職に必要になるものを予め把握して、円滑に準備する必要があります。
会社を辞めると健康保険証はどうなる?
辞めるときに保険証は回収される
退職するときには人事部とさまざまな手続きを行います。健康保険に加入していれば、もしものときの備えである健康保険証も会社に返還する必要があります。基本的には最終出勤日に他の書類と一緒に提出します。
意外と重要な健康保険証
この健康保険証は退職する条件や、退職後の進路によって手続きの仕方も変わります。転職先でも引き続き、健康保険に加入する場合は、退職する会社で受け取る書類を転職先に提出する必要があります。
退職日の翌日には使えなくなる
基本的に健康保険証の条件としては、退職日の翌日には使用できなくなります。このときに重要なことは、会社の最終出勤日ではなく、退職日の翌日であることです。そのため、手元に保険証がなくても保険が適用されるケースも存在します。
基本的には最終出勤日に返却
基本的に健康保険証は最終出勤日に返却します。企業としては、保険証を退職日から5日以内に回収する必要があるため、有給を使って最終出勤日と退職日が異なる場合でも、最終出勤日に返却します。
一度全額負担する場合もある
先程のように、有給を使って退職日と最終出勤日に差が生じる条件下で、病院を利用するときは、基本的に全額負担になります。しかし、これは一時的な全額負担になるため、適切な手続きを行えば自己負担分以外は還ってきます。
保険証は忘れやすい!
保険証はいつも携帯しているものというイメージが強いため、返却し忘れることが多いです。最終出勤日に返却し忘れると郵送などで提出する必要もあるため、最終出勤日にしっかりと返却することがおすすめです。
会社を辞める理由や切り出し方まとめ
今回は会社を辞める理由や辞める人の共通点、スマートな切り出し方を紹介してきました。会社を辞めると決意したときに、切り出し方などで困ることも少なくありません。会社を良い条件で辞めるためには、知識を身に付け、余裕がある計画を立てる必要があります。